【カジュアル日本画講座】2:日本画初心者さんの道具その1最初にそろえるべき道具は?

カジュアル日本画講座

第2回 日本画初心者さんの道具その1 最初にそろえるべき道具は?

日本画の画材は高くてとっつきにくい・・・そう思っている方にお送りする、最低限の出費で始められる日本画画材をご紹介です。
簡単で手の出しやすいところから始めていきましょう!

ちなみに、道具はネットで購入するよりも、実店舗で購入することをお勧めします。
多分、そっちのほうが安いです。

麻紙ボード(ましボード)

0号かSMサイズを買いましょう。ネットだと700円くらいからあるようです。

面相筆の中1本、彩色筆の中か大を1本買う。(モチーフを塗る面積で彩色筆の大きさ決めてください。筆のシルエットがシュッとしているほうが、せまいところとか塗りやすいです。わたしは即妙という筆で色塗ります。即妙は線を引く筆らしいですが。)

ネットだと2本で3000円から4000円くらいで買えます。
ちなみに、筆は1000円前後から上のものを買ったほうがよいです。
300円とか500円の日本画筆使えません。

膠(にかわ)

絵具と絵具をつないだり、紙に定着させるために使用します。動物のコラーゲン。

基本は三千本膠です。5本で300円くらいです。
防腐材の入った鹿膠などもあります。
瓶入りの鹿膠はいちいちふやかす必要もなく、便利かもしれません。
(膠は一晩水に浸けておかないと使えない)
三千本だけでも冷蔵庫に入れれば、1週間くらい持ちます。
私は冷蔵庫で固まらなくなったら捨てます。

膠
長いのが三千本、四角いのが鹿膠

刷毛

バックを塗りたい場合は刷毛を購入しましょう。
大きさは10号から20号の間でよいかと。
10号の刷毛は、0号やSMサイズの麻紙ボードだと少しだけ小さいですが(でもどうにかなる)、私はよく使います。
500円から1000円くらいで買えるかと。

絵皿

直径8.5センチ、直径10.5センチ、直径13.5センチ、直径19.5センチくらいの4種類がポピュラーな感じで売っております。
とりあえずここでは、小・中・大・特大としましょう。
小品を描く場合は小3枚、中2枚買えばよいかと。
全部で1000円ぐらいで買えます。多分。
お皿は多いほうが、いろんな絵具を同時進行で使えます。

絵皿
絵皿

筆洗

ぶっちゃけ、なんでもいいです。わたしは現在タッパーを使用しております。
理由はなんか空いてたからです。
でも、プラスチックの2室ある筆洗が便利かもです。
片方で筆を洗い、片方で手を洗う。


水差し

絵具に水を入れるのに使用。
初回はなくても、コップとスプーンでどうにかなります。欲しいなら100均で。


いらないタオル

絵具をつくったあとで、手をふく、筆の水分調整する。
膠を折るために使う。


下図用の紙

なんでもいいですが、描く絵より大きいものを。


鉛筆

下図を写すのに使用。
濃い鉛筆がいいですが、がんばれば、BとかHBでもいけるんじゃないかな。
チャコペーパーで写してもいいかもです。
チャコペーパーのいいところは明るい背景でも、暗い背景でも写した線が分かるところです

(鉛筆だと黒色で下塗りした絵に写しても線が分からない)。

 

ボールペン

こちらも下図を写すのに使用。
赤か青だと写した線がわかりやすくてよいです。


最初は墨汁でよいです。
鉛筆で線を引いたっていいので、なくてもいい人はあとから買えばよいかと。

 

絵具

日本画といいますと、岩絵の具を使うみたいな感じなんですが、岩絵の具は使いにくいのと、ちょっと高いので、下記の方法をおすすめ。


花胡粉(はなごふん)と水干絵具(すいひえのぐ)で描く。


花胡粉→大量に入って900円くらい

    ネットで見ると白雪っていう胡粉が150グラムで900円くらい
    白雪が花胡粉かは知りません
    安い胡粉でよいです


水干絵具→1両(15グラム)※でネットだと300円くらい

     実店舗行くと、200円くらいで買えます。

     質が違うかもしれませんが

※実店舗で絵具を買う場合は、欲しい絵具の瓶をカウンターに持っていきます。

 欲しい分だけ、1両(りょう)ください、2両くださいといいましょう。
 でも、水干なら、1両で十分すぎるほどあります。
 もしかすると、胡粉も量り売りしているかもです。

ちなみに、できるだけ初期費用を抑えるために、どんな絵を描くのか、どんな色が必要か考えて日本画材店に行くことをおすすめします。
チューブの胡粉とか、パレットみたいな絵具などありますが、それだと絵具を作るという日本画の醍醐味を味わえません。
胡粉と水干を買えば、絵具をねりねりする面倒くささとか醍醐味は味わえます。
胡粉、耳たぶみたいで楽しいです。

がっつり、写実に走りたい方は向きませんが(ん?いや、むしろ岩絵の具よりも簡単に写実的に描けるかも)、胡粉と水干でパステルカラーめのかわいい絵が描けます。
(胡粉と水干だけなら、水彩筆の細目のナイロン毛筆でも描けそうな気がします)
胡粉で描くのに慣れたら、岩絵の具など使ってステップアップするとやりやすいかもです。

そんな感じで、1万円あれば、岩絵の具も買えるくらいの余裕があります。
天然でなくても1000円するものもあったり、逆に300円くらいで買えるものもあるので、買ってみてもよいかもです。

わたしのおすすめは、好きな色を7色くらい購入し、モチーフそのものの色を無視して彩色することです。

ねこのふとん先生_コノフィツムの森で(パステルver)
多肉植物のコノフィツムをピンク、水色、黄色でかわいく。

岩絵の具は、番号で絵具の粒子の粗さが表示されます。
数字が大きいほど粒子が細かいのですが、11番より上の番号を買うと描きやすいです。

ちなみに岩絵の具には、白(びゃく)という粗さがありますが、これは一番細かい粒子の絵具です。

これを見て、日本画を始めてくれる人がいるとうれしいです。

次回記事にて胡粉、水干、墨のみで日本画描いています。

簡単に日本画を体験できるので、ぜひどうぞ!

カジュアル日本画講座の説明

かわいい日本画を描いて、日本画の普及を目指す日本画家ねこのふとん先生による、カジュアル日本画講座です。始めるには敷居の高いと思われている日本画をカジュアルに始められるように、道具の説明から書き方までを数回の記事に分けてお届けいたします。

また、当該講座で使用されるキャンパスサイズは70mm×70mmと大変可愛いサイズであり、取り扱いやすくなっております。

この講座は、「ねこのふとん」先生の「かわいい日本画」ブログから、記事を購入して記載しております。なお、カジュアルに日本画を描いてほしいという思いとは裏腹に、面倒な個所などついつい熱く語られておられ、若干お見苦しいと思われる表現がございますが、ほぼ原文のまま記載いたしますこと、ご了承願います。

画筆・刷毛について

弊社松月堂の画筆・刷毛は、お住い地域の最寄りの画材店様、文房具店様、ホームセンター様なので取り扱っていただいておりますので、お立ち寄りください。弊社は受託製造が基本でございますので、今お使いの製品は弊社製造品かもしれません。ご愛用くださいませ。なお、一部筆につきましては弊社オンラインショップでも販売しております。当該講座内に登場した筆につきましては、弊社でも製造をしております。詳細は下記をご覧ください。

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